抄録
感性工学は1990年代、日本学術会議にて提唱された「人間を中心にすえた工学」に端を発する。ヒトが使用するモノのデザインは、従来人間工学をもとに行われてきた。ヒトの仕事に係わる物理量を設計のパラメータとしてきたが、統合的にヒトを見るデザインにおいてこれは片手落ちと言える。「ヒトの心に沿う設計」が必要という方向性が、示唆され、感性工学が生み出された。
本研究ではヒトが求める価値により企画設計を分解した上で感性工学上のデザイン論考を展開することを目的としている。
「人間を中心にすえた工学」に始まる感性工学の製品設計領域について、先達の事例、実践による経験も鑑みた新たな視点で、その概念を構造化してゆく。