抄録
近年、新規ビジネス領域のデジタルビジネスの進展に伴い、ユーザーの思考や行動の多様化による課題の複雑化が起こっているため、ビジネスの機会発見は、課題の定義が難しく、どのようにアイデアを出せばよいか難しい。また、良し悪しを判断する基準の定義があいまいになりがちで関係者の合意形成を得ることが難しい。本稿では機会発見、つまり新しい体験を伴う製品やサービスのテーマ創出に向けて、顧客体験を軸としたサービスデザインの手法を活用しながら、ビジネス機会の発見を導く方法を提案した。参加者自身が気づきを得、テーマを探るということに焦点をあて、デザイナーがプロセスを支援することで、参加者自身が機会に気づくことが可能となるようなプロセスを提案する。方法は、技術や世の中の潮流などを制約条件とした対象領域の仮説を作成しながらプロジェクトの企画をおこない、ワークショップ形式での合意形成および機会発見のためのアイディエーションを経て、導き出されたアイデアをジャーニーマップやビジョンマップなどの手法で可視化することで、機会発見をおこなった。