抄録
近年,市民やユーザを長期的に巻き込みながらサービスを共創する手法として「リビングラボ」が注目を集めている.リビングラボは北欧を中心に様々な実践がなされており,成功事例も創出していることから,日本企業のサービスづくりにおける幅広い活用が期待される.一方,リビングラボの統一的な定義は存在しておらず,また実践における知見・ノウハウも体系的に整理されていない.このような状況において,リビングラボの表面的な理解のみに基づき,安易に模倣することは得策でない.
そこで本研究では,日本企業においてリビングラボを幅広く活用することを目指す初期研究として,(1)リビングラボの方法論的特徴と(2)実践において重要な構成要素を明らかにする.本研究では,まず文献調査を行い,文献から分かる範囲でリビングラボの方法論的特徴を明らかにする.その後,日本国内における先行事例の調査を行うことで,文献に基づき整理した方法論的特徴をブラッシュアップすると共に,リビングラボ実践において重要な構成要素を明らかにする.
その結果,リビングラボの方法論的特徴(計5つ)と実践において重要な構成要素(計7つ)を明らかにすることができた.