抄録
筆者は、建築構造デザインを学ぶ学生に対して普遍的な工学原理を教える方法に関する考察を行い、建築構造学の体系の全体像を捉え直して、建築構造学をどのような形で教育していくべきかという点について考え、その教育方法を見出していくための視点を先に提示している。その考察において、建築を実体あるものとするための「構造デザインを考える上で必要なことがら」に向き合うためには、力学的なことがらと実際の構造物の両者をつなぐための知見が必要であることを確認している。本稿では、未だ確立できていないと見受けられる建築構造デザインを学ぶにふさわしい教育課程の構築にあたり意識すべきことを示し、建築の構造デザインを学ぶ学生に対して普遍的な工学原理を教えるための授業運営方法の実施例を紹介する。