日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
セッションID: C8-04
会議情報

「龍門司焼」における「ものはら」の端材を利活用したアクセサリーづくりワークショップ
生活者の観察力・創造力を引き出すブリコラージュの実践
王 甯*張 夏*孟 晗*陳 雨*張 慧*松崎 さおり*植田 憲
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

「龍門司焼」とは、鹿児島県姶良市においてつくられている伝統的工芸品・薩摩焼の一種である。同地域にて300年以上の歴史を有しており、全ての材料が工房から半径4km以内で採取されたものしか使用していない。土地の豊かさの象徴であると同時に、職人たちの創意工夫の賜物であると言えよう。一方で、工房の奥には「ものはら」と呼ばれる焼き損じを集める場所がある。かつては、「ものはら」に集められた焼き損じの陶器は周辺地域の道の舗装や、窯の補修などに用いられ活用されてきた。しかし、現在ではそういった利用はほとんどされていない。
筆者らは、数年前から、龍門司焼の企業組合と協働して、毎年12月に開催される「陶器まつり」において、当該地域の陶器の端材・廃材の利活用に基づくものづくりワークショップを実施している。2016(平成28)年にあっても、焼き物の端材・廃材を使用しつつ、生活者自身の観察力・創造力を引き出し、生活創生に寄与する方法を検討し、「アクセサリーづくりワークショップ」を開催した。本稿は、同ワークショップの概要を報告するとともに、その効果を明確化することを目的とした。

著者関連情報
© 2017 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top