抄録
台湾原住民の至るところに菱形のトーテムがよく見られるが、その中、タロコ族(Truku)の「顔面タトゥー(PatasDqras)」のトーテムは既に、該族群の代表的イメージを示している。タロコ族の文化では、先祖崇拝、家の安泰を願うことから生まれた「祖霊(UtuxRudan)」文化が最も特色のあるところである。タロコ族の「祖霊」文化に関する諸説があるが、狩猟上手な男性及び布織りに励む女性で、しかも「顔面タトゥー」者だけが死後、「祖霊」が守る虹の橋(HakawUtux)へ行くことができると言われている。「顔面タトゥー」文化のトーテムはタロコ族で、成人のシンボルとされる婚姻の意義、魔除けや繁殖、真なる人(SeejiqbiTruku)、及び該族群のシンボルとされる社会的意義を表す。従って、「顔面タトゥー」文化はタロコ族人にとって、死後、「祖霊」のところへうまく行くという精神トーテムになると思われる。台湾ではここの数年、文化や産業の保存を次第に重要視するようになり、タロコ族の「顔面タトゥー」のトーテムが伝統的な織物の服から、現代のカバン、財布など種々の材質のものに応用された文化的創造商品はそれぞれの特色がある。本研究は、タロコ族の「顔面タトゥー」におけるトーテム文化の要素設計を取り上げ、柴焼創作と同時に実地調査を行い、該文化を保存すべきところの特色、及び開発可能な製品作り方向を検討する。