抄録
高齢化社会に伴い、脳卒中後遺症障害よる片まひの高齢者が増加の一途をたどり、リハビリテーションや自立支援を目的とした調理用自助具の必要性が高まってきている。調理用自助具の先行研究から座位姿勢での使用に特化したL字包丁、片手使用に特化した片手包丁、片手でも使用できる片手まな板などが開発されてきた。しかし、これらは座位、片手とそれぞれの用途に特化しており、独立して使用することを想定された研究であった。
そこで、本研究は座位・片手でばらばらだった機能を統一し従来のものより収納性と機能性に貢献した。また、従来の自助具包丁やまな板ではりんごの皮を剥くことが困難だった機能をより使いやすく改良した。自助具まな板についても、釘を使用しない固定方法やゴムの代わりにスプリングを利用し、使いやすさの向上に繋げた。しかし、自助具包丁と自助具まな板がひと目でセットとして認識できないなど、デザイン性について課題が多く残った。