ワークショップという手法がデザイン教育現場に用いられるようになって久しい。さまざまな分野や考え方を集約し,新たなコンセプトや共通認識を生み出す手法,また,自分の体験を豊かにする手段として,この学習環境は一定の成果を上げていると言える。一方,ワークショップは一過性的な学びが多く,参加者が日常のデザイン活動とワークショップでの自分の体験を結びつけることが困難な場合も多い。本研究は,参加者がワークショップでの体験を繰り返し振り返り,学びのスタイルを構築できる映像記録手法を示し,記録データを活かしたワークショップデザインについて論じた。また、参加者がワークショップでの体験を繰り返し振り返り、学びのスタイルを構築できる映像記録手法を示すことと、記録データを活かしたワークショップ設計について論考を行った。Real Time Videoの制作コンセプトと、撮影時のカメラ視点をマトリクスとして、ワークショップでの撮影対象および撮影手法についてまとめた。これは、Real Time Videoが参加者の段階的な体験の振り返りをサポートし、ワークショップのプロモーションやリデザインを効果的に行える。