社会課題が複雑化する現代の社会において、専門家の知識と技術的合理性だけで課題を解決するには限界があると言われている。状況を的確に捉え、漸進する方法として「行為の中のリフレクション」に注目が集まっている。
本研究では、このリフレクションを生み出すインタラクティブなポスティングシステムを例に、不特定多数の人に影響が起こるミラーボール型リフレクションについて考察した。
情報が乱反射する一つの物体を軸として、他者のリフレクションを見ることができるミラーボール型リフレクションは、第三者にも拡散的に影響を及ぼし、相互の省察をより拡大しやすくするものである。
また、システムの存在の認知、アクセスの容易性、交流のきっかけ、動線に合わせた調整、以上4つの条件下でインタラクティブなポスティングシステムを利用することにより、ミラーボール型リフレクションが起こせることがわかった。