感性価値が重要視される成熟社会となった現在、五感や記憶、言語を統合した心的イメージである「触感」が、改めて注目されている。デザインの分野においては感性価値を決める要因としてCMFの概念が認知され始めているが、視覚的にも触覚的にも製品の印象に影響を与える、表面の形状については明らかにされていない部分が多い。一方、近年の購買活動では「触る」を前提とした商品開発は現実的ではない。
;以上を踏まえ、本研究では表面形状と感性的体験の関係性を「見る・触る・使う」の条件ごとに明らかにする。具体的には、3つの要素によってパラメトリックに表面形状が異なるハンコのサンプルを作成し、SD法を用いた調査を実施した。サンプルに対するイメージを形成する共通因子を探り、態度との関係を示した。また、形態特性と因子の関係を明らかにし、態度との関係まで一覧できるよう図式化した。それらを基に、特定イメージを狙ったUSBメモリーサンプルを作成し、検証調査を行った。
;本研究では表面形状とイメージ・態度の関係性を一部明らかにすることができ、製品の表面形状によって製品のイメージと態度をある程度コントロールできることが示唆された。