本研究の目的は,ジーンズの力学的評価を用いて,商品の風合いについての考察を行うことである.ジーンズには長い歴史があるにも関わらず,これまで力学的評価は実施されていない.現代では老若男女を問わず愛用されており商品数も非常に多い.その分類方法は単純にサイズだけで分けるのではなく,重量,素材,形態,仕上げ方法など様々であり,その違いによって着心地や風合いが異なるとされている.評価方法には生地の一般的な評価である「KES(Kawabata Evaluating System)」を用いた.結果,商品の目的に応じて大きく3種類に分類できることがわかった.グループ1は「印象も性能も従来通りの商品」と表現することができ,同様にグループ2は「印象も性能も先進的な商品」と表すことができる.最後のグループ3は,グループ1とグループ2のちょうど中間にあると考えられ,「印象は従来通りで,性能は先進的な商品」と表現できると考えられる.このように,商品の製造方法やメーカーの考え方は力学的な特徴として計測可能である.新商品を開発する際に力学的評価を指標の一つとして用いることができるという可能性を表している.