人の感情は言葉だけで説明することは難しい.実際に医療現場では患者の負の心理を評価するには5段階評価やフェイススケールに頼る[注2]ことになるが,いずれも用意されたものから選ぶ方法である.そこで,患者のネガティブ感情を数値化,可視化し表現しやすくできれば,患者に対する適切な処置が可能となるはずである.
; 本研究では既存の評価方法より効果的に負の感情が表現できる感性評価ツールを開発することを目的とした.新たな感性評価ツールとして5つのパネルで構成した身体比率を持つオブジェクトを制作した.また,パネルの間の角度を数値化した.
; ツールの有効性を証明するためアナログツールの実験とデジタルツールの実験を行った.その結果,従来の5段階評価より有効であることが明らかになった.評価の平均タイムは5段階評価より大きく上回ったことで被験者が気持ちを込めて表現しようとすることが分かった.今後の課題として年齢によるオブジェクトの比率変化などの要素を追加し負の心理評価ツールとしての精度を高めるためのデザイン要素・構成要素を明らかにすることを目的とした実験を行っていく.