日本国内では、1970年代後半から、日本酒の消費量が減少傾向にあり、その要因としては、日本人の労働形態の変化や食の多様化などが挙げられる。とりわけ、若者の日本酒離れは日本酒の消費量減少に大きく影響しており、その理由としては、日本酒の独特な味わいや香り、日本酒そのものに対するネガティブな印象などが指摘されている。また、景気の低迷や核家族の増加による、お中元やお歳暮等贈答の縮減、あるいは日本酒を好む世代との関わりの減少といった様々な要因が重なったことも、日本酒が若者の日常生活のなかで馴染みのないものとなった理由といえる。
一方で、新潟県の中部に位置する長岡市では、自ら日本酒を飲用する若者も一定数みられる。そこで本研究では、長岡市に住む20~30代の若者を対象に、日本酒の飲用機会に関するアンケート調査を実施し、若者の日本酒の飲用機会の傾向を探った。その結果、性別や職業、住環境等に関わらず、回答者の約8割が日本酒を飲用していたことから、若者の日本酒離れが危惧される状況においても、一定数の若者は日本酒を自ら飲用している、あるいは飲用する機会があることがわかった。