2020年度のプロダクトデザイン基礎演習の実施にあたっては担当教員の変更やコロナ感染症対策もあり,その課題内容に大きく変更を施した.特に感染症対策のためにオンライン開講の可能性があり,そのためにキャンパス内の設備などを使わず,履修生が自宅・自室で成果物を完成させることが求められた.この演習では単に造形的な魅力を追求するだけでなく,初歩的なデザインプロセス理解を図るために食材を履修生が選択し,その食品向けのカトラリーデザインを行い,そのカトラリーを実際に食材に用いる過程も重視される.そのために学生が制作するカトラリーは食事道具としての十分な強度が求められるために,前年度までは竹部材を加工するカトラリー制作を指導してきたが,竹部材を用いたカトラリー制作では通常機械工具による加工が必要であり,また刃物使用時の安全管理などをオンラインで指導することは困難と判断した.そこでこれに代わって考案したのがダンボール型を使った成型合板手法である.ここではその手法の造形教育的な可能性を検証し,その可能性を検討した.