盲導犬を利用する視覚障がい者の歩行時において、盲導犬からの情報を伝達し安全な移動を確保するための重要なツールが盲導犬用ハンドルである。本研究のこれまでの取り組みによって、ユーザの左腕への負担を軽減する「y字型ハンドル」が提案された。これらのハンドルの試用の中で、ユーザの感想から、形状により情報の伝達感度に感覚的な差があることが示唆された。本研究では、ハンドルの形態によって、ハンドルを介して伝わったハンドルの持ち手の微細な動きをユーザが認知することに影響を与えるのか明らかにすることを目的とする。そのために、盲導犬の歩行動作を再現する実験装置を制作し、ハンドルを歩行場面ごとに評価を行う。ユーザに対するヒアリング調査から再現する動作(直進・方向転換・階段を昇る)を設定した。また、歩行実験から動作に掛かる歩行時間と歩行によって生じる揺動の長さを設定した。予備実験の結果、y字型ハンドルが最も明瞭性が高い可能性が示唆され、ハンドルの形状によって情報伝達の感度は、歩行の場面毎に違いがあることが明らかになった。