本研究では、東アジア地域の様々な照明環境についてまとめるべく調査に赴く。調査資料によって、過去と現在の照明環境、照明科学、地域文化などを比較し、そこに欠如している要素と受け継ぐべき要素を明からにするとともに、東アジア各国の照明規準に従い、伝統的な照明科学と造形芸術を合わせて考察する。そして、光に関する人間工学の視点に基づき実際に照明に関する実験と研究を続け、そこから新しい公共照明器具と照明環境の考え方やコンセプトを導き出すべく努める。こうして、東アジアの伝統的な照明文化を受け継ぎつつ、現代の公共施設のための新たな道路照明器具の提案をするつもりである。