背景
本研究の対象である横ピロー包装機は多機能であり,多くの操作を一つの画面で行わなければならないのに対し, 外国人や初心者のユーザーが増加しているため, ユーザーがより分かりやすい画面の設計が求められている.
目的
横ピロー包装機についてメンタルモデル解析を行い, 初心者ユーザーが直感的に使うことができるHMIのための改善点を見つけることを目的とする.
方法
初めに, 横ピロー包装機を使用したことがない協力者に機器を見せながら原理を説明し, 協力者が想定する画面の操作方法についてインタビューを行う. 次に, インタビューで聴き取った情報からメンタルモデルを抜き出し,タワーダイアグラムを作成する. 最後に,タワーダイアグラムを比較し, 既存画面と初心者ユーザーのメンタルモデルの差異を明らかにする.
結果
既存画面の使いづらさや操作に迷いが生じる箇所が明らかになった. そこで, それらを改善する新しい操作用画面基本項目の提案を行った.
結語
本研究では横ピロー包装機のようなハードウェアを伴うHMIについてメンタルモデル解析を用いた客観的な評価を行うことで, ユーザーが無自覚のうちに持つ思い込みや価値観のズレを明らかにすることができた.