日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第69回研究発表大会
セッションID: 7A-06
会議情報

オーケストラを楽しむための映像演出システムの研究
*毛利 仁紀土屋 雅人
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究は、クラシック初心者ユーザーがより標題音楽を楽しむためのシステムの研究である。標題音楽とは、音楽外の想念や心象風景を聴き手に喚起させることを意図して、情景やイメージ、気分や雰囲気といったものを描写した器楽曲のことをいう。 市場の高齢化を問題として抱えるオーケストラ市場において、映像と組み合わせた公演が人気であることから、オーケストラで標題音楽を楽しむため映像演出システムの研究を行った。想念や心象風景を聴き手に喚起させることを意図して、情景やイメージ、気分や雰囲気といったものを描写する標題音楽の特徴から、指揮者の動きと演奏の音量により感情を想起させる図形の大きさなどがリアルタイムで変化する映像システムを制作した。第一次評価実験から、映像がないときと比較して、映像がある演奏の方が標題の表す感情がより伝達しやすいことが第一次評価実験から明らかになった。 今後の展望として、扱う感情を増やし、感情を示す図形同士を組み合わせ、演奏者側が数値を変更させながら、映像を作ることができるシステムを開発したい。

著者関連情報
© 2022 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top