日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第71回研究発表大会
セッションID: A4-05
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若者のインスタントメッセンジャー利用実態と性格等の基礎調査
質問紙作成に向けて項目の検討
*桐谷 佳惠
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抄録

LINEなどのインスタントメッセンジャー(以下IM)は,今日広く利用されているが,年代によって使い方が異なるともいう。本研究は,最終的には,性格特性とIMコミュニケーション行動の関係を明らかにすることを目指す。今回は,これらを測る尺度構成を目指した基礎調査である。調査1では,IMツール利用の実態について,独自に41項目を作成し,15歳,18歳,21歳計300名に対してweb質問紙調査を行った。その結果,項目に偏りや識別性の問題はなく,4因子構造(LINE使用,気遣い,絵文字・スタンプ,Instagram使用)であることがわかった。一般的なIM使用の項目は,独立した因子として抽出されなかった。調査2では,上述の3年代計267名に対し,性格についてweb質問紙調査を行った。項目は,先行研究で使用された共感性10,同調性15,認知的失敗25項目を使用した。その結果,項目の偏りや識別性に問題はなかったが,共感性の因子構造が先行研究と異なった。同調性と認知的失敗は先行研究と矛盾しない因子構造となり,今後の測定にも問題なく使えると考えた。今後は,回答者の生活状況を鑑みて異なる時期に調査を行い,質問項目の妥当性や信頼性をさらに高めることを目指す予定である。

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