日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第71回研究発表大会
セッションID: A5-04
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芸術大学におけるハラスメント防止を目的としたソーシャル・デザインの試みに向けて
*世利 幸代
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抄録

一般に、大学における嫌がらせ、暴力行為を「アカデミック・ハラスメント」と言う。これは指導的な立場にいる者がその優位な関係性を利用し、相手に研究や教育上の不利益をもたらす行為を指す。アカハラは、多くの大学に共通した問題であり、様々な対策が練られているが効果が表れているとはいえない状況である。また、芸術大学のアカハラには、一般の大学と同様の対策では対応できない側面がある。本稿では、近年の芸術大学におけるハラスメントの分析を行い、芸術大学特有と考えられる加害のあり方を考察した。その結果、芸術大学特有と考えられるものには①男性教員による加害②長時間の拘束③学外の加害者④卒業生に対する加害行為があることがわかった。いずれも学内の対策のみでは解決が難しい問題と考えられる。こうした状況の改善のために、近年、学生や被害者自身による独自のハラスメント防止運動が活発になっている。本稿ではそれらの運動の傾向をあげ、ハラスメント防止を目的としたソーシャル・デザインを考える糸口とした。

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