主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第71回研究発表大会
回次: 71
開催地: 九州産業大学
開催日: 2024/06/21 - 2024/06/23
物語読後の満足度を高めることから、豊かな読書体験を実現できるサービスのデザイン提案を目指すため、読書時の没入にともなう物語内容のイメージ化に着目し、イメージ化と満足度の関係を明らかにすることを本研究の目的とした。没入は、文章内の情報をカテゴリ化して整理し、自己の解釈から内容を理解することで物語世界を構築し、物語世界へ意識を集中させることが必要であると言われる。また物語世界の構築にはイメージ化すなわち物語の場面が画像もしくは映像化されることを伴うことが考えられる。しかし自己の解釈からイメージ化が生じることを考えれば、その結果には、鮮明な像が映し出されているのか、情報のカテゴリによって鮮明度が異なるのかなど、個人差が生じている可能性がある。以上から、イメージ化が生じる場面、文章内の登場人物、舞台、時間に関わる情報と理解度、イメージ化の鮮明度が、本の形式や読者の感性による読後の満足度とどのような関係にあるのか、またそこに個人差は生じるのか、実験から明らかにする。