抄録
本研究は,硬質発泡ウレタンを空気膜チューブ構造の内部で発泡させることで,その発泡ガスで空気膜構造を膨らませ発泡ウレタンを充填することで空間を構築することを目的としている。本報では,硬質発泡ウレタンを構造体に用いるために必要な材料の機械的性質を把握するために行った材料試験の結果を報告している。 圧縮試験では,弾性挙動が見られた後に剛性が緩やかに低下し,歪が増大していく。引張試験では,弾性挙動が見られた後に剛性が緩やかに低下し,最大応力度に達した後に破断が生じた。圧縮試験と引張試験の結果より,引張側のヤング係数と最大応力度が高くなることが分かった。曲げ試験では,載荷開始時点より緩やかに剛性が低下し,最大荷重に達した直後に,引張側より破断している。圧縮試験および引張試験から得られたヤング係数を用いて曲げ剛性を算定した結果,10倍発泡の硬質発泡ウレタンでは引張側の値を用いた結果に近く,30倍発泡では圧縮側と引張側の中間となった。最大曲げ強度については,10倍発泡および30倍発泡ともに引張強さを用いて算定した曲げ強度に近い結果となった。