抄録
「ペンジュラム・パターン」は「振り子の減衰運動の軌跡」を記録した形である。1980年代まではデザイン学や構成学で 盛んに研究がなされたが、「再現性がない」ことから「形体解析が不可能」であり、現在では「終わってしまった」研究課題とされる。前報までにペンジュラム・パターンの生成規則を数理モデル化、コンピュータ・シミュレーションによって問題点を解消するとともに、造形的特性の明確化を目的とする形体解析方法を論じてきた。特に形体生成初期に生じる軌跡の「乱れ」の原因が「球面上に拘束された質点運動」という形体生成システム自体にあることを指摘した。その後「重力」起因と「速度」起因の2つの力の関係が生成形体の形質に影響を与え、「乱れ」の原因となっていることを推測可能な現象を確認するに至ったので、本稿ではこの事例について報告する。