抄録
本研究では、「バーチャル・グラフィティ」というコンセプトを提案する。これは、VR技術とプロジェクションを用いて、現実空間と仮想空間を融合させることによって、「描く場所の自由」を再現する新しいアート体験を提供するものである。落書きから発展したグラフィティアートを手がかりに、落書きが持つ衝動性や自由な表現の魅力をデジタル技術によって拡張し、創造的な表現を可能にすることを目的とする。三段階のプロトタイピングを通じて、没入感、場所選択の自由、スケール感や観客とのインタラクションに関する体験を検証し、可能性と課題を明らかにした。