主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
本研究は、過疎地域における新たな地域活動の担い手形成の過程を「共同性の自覚化・行動化」と、それを支える地域側の実践に着目して明らかにするものである。人口減少や少子高齢化により、地域活動は担い手不足や運営の固定化、参加への心理的抵抗といった課題に直面し、活動の継続が困難な状況である。 本研究では、北海道石狩市厚田における「みんなの居場所あつみん」を対象に、子どもの居場所から地域に開かれた居場所への発展を試みる。特に、これまでの活動内容の過程を可視化する展示を通じて、新たな人材が地域との関係性を自覚し、自身の関与や自己実現の想起を促す点に特徴がある。 さらに、展示を契機に活動へ関与した新たな人材の認識や行動の変化に着目し、個人の関心や行動がどのように他者との関係性の形成に接続されるのか、そのプロセスを検討する。これにより、従来の公共性や利他性を起点とした地域活動とは異なり、自己実現の積み重ねから公共性が生成される新たな関与のあり方を提示する。また、その過程を支えるための心理的負担への配慮や柔軟な関与の機会を含む運営手法を明らかにし、持続可能な地域活動のモデルとして他地域への応用可能性を示す。