主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
現在日本では、少子高齢化と人口減少に伴い地域社会の担い手不足が深刻な課題である。引地ら(2009)によると、居住年数が地域の愛着形成に与える効果は小さいことが示唆されている。そのため、居住期間に関わらず、住民自身が言語化しにくい曖昧な地域の良さを実感できなければ、地域の衰退は加速する懸念がある。こうした課題に対し地域住民の意識を高める取り組みは数多く実践されるものの、実際の有効性を検証する例は多くない。本研究では、地域住民が曖昧な地域の良さを自覚することを促すため、よそ者である学生が広報的な魅力ではなく、地域住民の日常生活にある等身大の良さを探索しポスターを制作するワークショップを仮説的に設計し、参与観察およびインタビュー調査に基づいて有効性を検証した。 インタビュー調査の結果、ワークショップを通じて「なんかいい」という共有知が醸成され、住民自身の暮らしや仕事に対する自己理解が深まるとともに、意識や暮らしの変化が見られた。以上により、本ワークショップが住民の地域の良さに対する自覚を促す一助となることが示唆された。