1993 年 40 巻 3 号 p. 7-14
多目的最適化手法をデザインに使えばデータに基づく内挿的なデザイン最適解(普遍解)は求められるが,デザイナーが主観的な考えに基づいて発想する意外性あるデザインのような外挿的なデザイン解(特殊解)については推論できない。本研究においては,データに基づいて製品群をいくつかの領域に分割し,目的(コンセプト)に対する最適領域以外の他領域よりニューラルネットワークで推論する方法を用いて,特殊解を推論できるようなシステムの構築を試みた。実例によりモデルの有効性を示し,領域外推論法によって,特殊解の推論が可能であることを明らかにした。