デザイン学研究
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ファジィ推論による腕時計文字板デザイン支援システム : デザイン思考過程のモデリング(4)
渡辺 誠
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1994 年 41 巻 2 号 p. 9-18

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抄録

本論は,腕時計文字板のデザインを支援するシステムの構築に関するものである。文字板デザインは,アワーマーカーを決定する思考過程が主体となる。そしてこの思考過程は,イメージ分担型思考過程であると言える。本論では,腕時計ケースの支援システムと同じく,造形イメージとアワーマーカーの知識にファジィ理論を応用したシステムの構築を行った。また,形の交互作用については,エントロピー関数を導入しシステムでの対応を可能とした。実システムは,34種類のカテゴリー・27通りのコンビネーションパターンを対象に構築した。この構築したシステムの妥当性は,実製品と推論結果の比較により,その一致度が高いことより明らかにした。今まで文字板のデザインは,デザイナーの嗜好によりカテゴリーを決定してしまいがちであった。本システムはカテゴリーやコンビネーションパターンを網羅的にとらえることができ,デザイナーからは有効なシステムであると評価を得ることが出来た。

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© 1994 日本デザイン学会
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