デザイン学研究
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消費財の造形に対する韓・日若者のイメージ構造 : 形態とイメージに関する基礎的研究(4)
尹 亨建
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1997 年 44 巻 2 号 p. 39-48

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抄録

本研究は、現代消費財の造形に対して韓国と日本の若者のイメージを比較分析したものである。分析の結果以下の点が明らかになった。韓国の若い男性と女性のイメージ構造は、「精緻-単純」「実質-非実質」「軽-重」の3因子で説明可能である。日本の若い男性のイメージ構造は、「軽-重」「地味-派手」「優美-野暮」の3因子で説明可能である。日本の若い女性のイメージ構造は、「地味-派手」「軽-重」「優美-野暮」の3因子で説明可能である。韓国は、男女が同一なイメージ構造を持っている。それに対して、日本は男女が相違するイメージ構造を持っている。これは、性別によって重視する造形要素が違うからである。韓国の若い男女の消費財のイメージは、消費財の表面の装飾要素に大きく反応している。また、日本の若い女性も現代消費財の表面の装飾要素に大きく反応している。韓国の若い男女と日本の若い女性は、認知レベルで消費財の造形のイメージを把握している。しかし、日本の若い男性は、価値観レベルで現代消費財の造形イメージを把握している。

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© 1997 日本デザイン学会
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