デザイン学研究
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複合リズム曲線とその創成手法
原田 利宣森山 真光吉本 富士市
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1998 年 45 巻 2 号 p. 17-24

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抄録

デザイナーは, デザイン要素である曲線を定義する際, 「曲率変化の仕方」と「ボリューム」を制御していることが, 筆者の過去の研究から明らかになった。また, それにより, 筆者は, 「曲率変化の仕方」と「ボリューム」を制御して, 逆に曲線を創成する手法の開発も行った。ただし, この手法では, 「曲率変化の仕方」が一様な単調リズム曲線のみしか扱えなかった。しかし, 自動車などの曲線を解析した結果, 2種類以上の単調リズム曲線が複合して曲線を構成する複合リズム曲線が, 数多く用いられていることが確認された。そこで, 本研究では, この複合リズム曲線の創成手法を開発することを目的とするとともに, コンピュータ上での曲線の取り扱いについても検討を行った。開発した創成手法は, この複合リズム曲線を様々な「曲率変化の仕方」の組み合わせに対し, コンピュータ上で統一的に扱うことができ, 新しいCADシステムの曲線創成方法として応用可能である。

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© 1998 日本デザイン学会
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