デザイン学研究
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日本の代表的な展示会会場の現状分析 : 展示会計画に関する研究(2)
寺澤 勉齋藤 剛高木 豊
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1999 年 46 巻 1 号 p. 11-18

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抄録

「展示会会場」の情報は整備されているが, その実態を示すデ一タを整理・比較したものは存在しない。そこで本報では, 主成分分析により展示会会場相互の比較分析を行い, 日本の展示会会場の現状を把握し, 新たな展示会会場建設の方向付けに必要な基本的なデータを得ようとするものである。主成分分析の結果をもとにクラスター分析を行ったところ, 日本の主要な30の展示会会場は, 「開催可能な規模の大きさ」「展示会会場の使い勝手」「都市部・地方」をもとに, A)大規模・多目的展示会会場, B)地方中核展示会会場, C)中堅・利便性の高い展示会会場, D)都市型多目的展示会会場の4つに分類でき, ある地域の中に大小の展示会会場があることで多様なニーズに応える仕組みができあがっていることがわかった。また, 開設並びに増設時期と会場の布置の関係をみると, 展示会会場利用の自由度が改善されるようになっており, このことが今後の大きな選択肢となることが予想される。

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© 1999 日本デザイン学会
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