抄録
円柱の回転操作における指の使用状況が、円柱の直径変化によって、どのように推移するかを検討するため、操作台の正面および側面につまみを設定した場合について実験を行った。被験者は32名で、直径が異なる木製の円柱を45本用意し、無作為に選択された各円柱を、順に右手で時計回りに回転させた。床からつまみ中心軸までの高さは各被験者の肩峰高に合わせ、操作の状況は、手掌側からビデオカメラで撮影し、得られた画像から各指と円柱の接触状況を判断した。その結果、正面設定・側面設定のそれぞれについて、回転操作開始時に使用する指の本数が変化する境界値を相対的に図示し把握することができ、また、円柱の直径が増大するのに伴って、各指の接触位置がどのように推移するかを二次曲線で近似できた。更に、前報の上面設定のものと合わせて比較することで、回転操作における手指機能の部分的特性を明らかにし、製品デザインのための資料としても応用範囲を広げることができた。