デザイン学研究
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高速道路における内部景観評価尺度の構築
八馬 智杉山 和雄
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2004 年 50 巻 6 号 p. 19-28

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抄録

現在の道路景観設計は評価基準の設定や体系化があまりなされていない状況にあり、社会的ニーズヘの対応に立ち後れている。このため本研究では、高速道路の景観設計において重要な課題となる「快適性」と「安心感」についての評価尺度を構築することを目的とした。まず,高速道路の内部景観を構成する要素を抽出するための調査を行い、そこで整理した要素がどの程度「快適性」と「安心感」に影響を与えているのかを評価実験により分析した。その結果,道路内部景観の基本骨格は横断面構造(側方勾配、表面材料)と道路線形(視距)によって成り立つことがわかった。そして、この2つの要素が評価に与える影響度に基づいて点数化を行い、簡便に使用できる評価尺度を構築した。さらに、評価尺度の妥当性を確認し、実際の道路設計に対する活用方法を考察した。

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© 2004 日本デザイン学会
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