デザイン学研究
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歴史的資産を活かした中心市街地計画 : バークレー市の都市デザイン(1)
大森 峰輝
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2004 年 51 巻 2 号 p. 1-6

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抄録

本稿では、バークレー市の中心市街地計画について概観した。加えて、どのような中心市街地像が思い描がれ、その実現のためにどのような考え方を基に政策が立案されたのかを探った。1)バークレー市では、歴史的・地理的特性といった独自性を再認識するとともに、歩行者・公共交通志向、職と住のバランス等を総合的に勘案した中心市街地計画を立案・推進している。2)中心市街地計画の目標は、特有の社会・文化的特性の表現と高揚、魅力的・安全な市街地環境の創造、経済の多様化・活性化である。これらの達成に向けて、政策等を具体的な形で示しているところに特徴がある。3)中心市街地では、建築デザイン等に関するデザイン・ガイドラインが適用される。これは、歴史的・地理的資産を活かしたデザインが中心市街地の活性化に必要不可欠であるという考え方が根底にあるためである。

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© 2004 日本デザイン学会
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