抄録
多量の情報を扱うサイトにおける情報探索はユーザーにとって非常に困難である。本研究は、そうしたサイトの一つであるネット書店を対象にして、各サイトのナビゲーションを比較、分析し、情報探索および移動をより円滑にするナビゲーションの提案を行うものである。まず、既存のネット書店のなかで認知度のある4つを対象に探索実験を行い、問題点を抽出した。その結果、(1)分類が曖昧なこと、(2)構造の仕組みや使い方が分かりにくいこと、(3)構成が他のメニューと紛らわしいことが明らかになった。ついで、その3つの問題点を改善する3案のサンプルを制作した。この3つの改善案サンプルに、探索実験で一番高い評価を得た既存のサイトを加えた合計4つのサンプルを対象に「ユーザビリティテスト」による実験を行った。その結果、情報の探索および移動をより円滑にするためには、「安心感のあるナビゲーション」が求められていることが確認された。そして、安心感のあるナビゲーションとは、「クリックまでのマウスの移動距離」を短くすることが重要であることが分かった。