2025 年 72 巻 2 号 p. 2_1-2_8
信号無し横断歩道に横断者が待機する状況において、運転者に一時停止を促す立体路面文字標示の効果的な配置を検討した。立体路面文字は縦長に変倍した横配置の文字であり、運転者視点では文字の縦横比が1:1に見えることで可読性に優れている。「歩行者優先」文字を対象とし、標示の設置位置、個数、カラー舗装の違いを変数として、ドライビングシミュレータを用いた運転者の停止意欲の印象評価実験および注視挙動実験を行った。印象評価実験の結果、停止意欲は路面標示の設置数およびカラー舗装の面積が大きいほど対数的に増加し、設置位置の影響は小さいことが分かった。注視挙動実験では、横断歩道直前での標示の有無による横断待機者への注視挙動への影響を分析した。その結果、横断待機者への注視回数は標示が無い方が高まる傾向があることが分かった。以上から立体路面文字標示は部分カラー舗装とし、配置は横断歩道から離れた位置に一か所設置するのが効果的であるという結論になった。