抄録
平成5年度から学習指導要領が変わり、昨年1年間、技術・家庭の電気の領域を指導してきて感じたことは、旧教育課程の電気IIで扱われていた「トランジスタ」の内容が簡単になったことである。これは生徒にとって理解しやすいこととなったが、実際に授業をしてみるとなかなか理解されずに終わってしまう。これはなぜなのかと考えてみると、回路事態が複雑になることはもちろんであるが、電子というミクロのことであり、視覚的には見えないことで理解しずらいのではないかと考える。そこで、電子回路を視覚的に示し、トランジスタ増幅回路の説明を問答形式(人工知能)で診断することにより、学習内容の理解が図れるのではないかと考えた。今回、知的CAIによるソフトウェアを開発し、実際に使用して学習効果をみてみた。