日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
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E317 ファジィ積分を用いたアンケートデータの構造分析法と教育評価への応用
松居 辰則竹谷 誠寺田 文行
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p. 343-344

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抄録
人間の行動や心理的側面を測定する場合に,評定尺度データのアンケート調査法はデータの信頼性が比較的高いことや処理が簡便であることから有効に活用されている.特に教育評価においてはアンケート調査法はテスト(Examination)からは得られない学習者の情報を得ることができるため極めて重要な手段である.さて,学習者集団の意識構造を分析するための手法として意味構造分析法(SS分析法が提案されている.SS分析法は,項目の順序に着目し項目の構造化をはかり,その順序構造から学習者の心理的側面を解釈する方法である.SS分析法においては,評定は尺度上の離散的な一定点を指定(定点評定)させ,評定結果を1つの尺度値として計量している.しかし,現実には被験者は特定の離散的な一定点を評定値として確信することが困難な場合があり,ある範囲でもって評定(区間評定)し計量している場合がある.こうした場合に対してはSS分析法の適応は不可能である.そこで,本稿では尺度上の離散的な一定点ではなく,ある範囲を指定させて計量した場合についてファジィ理論を用いた手法を提案する.
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© 1994 日本科学教育学会
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