抄録
科学は「答えの体系」でもあるが, 科学は本質的には「問いの体系」である。ニュートンは, 「リンゴは落ちるのに, 月が落ちてこないのはなぜか」というまったく異質な問いから出発して, これらを結びつけるという優れた成果を上げたという。この逸話のようなよい問いの集合が科学の本質である。生徒が「よい問い」をたてる, つまり, よい探究のしかたを見いだし, 獲得する理科教育が今必要である。パソコンの3Dを利用して, 生徒が探究をすすめ, 「よい問いの体系」を獲得することを支援する, 中学校地学領域のCAI教材を開発する。