抄録
高大連携は多様な形態で実施されているが、高校の学習内容と学術研究の有機的な連携が行われていないのが現実である。本研究では、高校の学習内容と大学院における研究の関係を大学院生へのアンケート調査の結果をもとに考察した。その結果、自分の専攻と直接関わる分野で高校の学習が役立ったと意識しているのは勿論であるが、その他の教科・科目でも考え方やリテラシーの部分で役立っていると意識している学生が多いことがわかった。高校の学習指導でも大学・大学院における学術研究と連携させることにより、科学研究のおもしろさや基礎を学ばせることができると考える。