抄録
本研究では,連携組織デザイン研究の一環として,博学連携学習プログラムの開発において反映される教師の専門性に着目した.事例として,博物館で児童の使用する学習教材であるワークシートの作成時に発揮される小学校教師の専門性について検討した.ワークシートの作成過程で教師は,1)博物館における活動の時間的制約と児童の作業量を調節し,児童に見せたい展示を焦点化する機能についてワークシートに期待し,2)ワークシートの素材選びで児童の実態に応じた工夫を取り入れ,3)おしべとめしべや花のつくりの特徴についてより一層反映すべきことを指摘した.これらのことから,小学校教師は,博学連携学習プログラム開発におけるワークシート作成の過程で,教材のもつ機能,児童の実態,教科内容の3つに関する専門的知識を働かせていることが分かった.