日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 3A1-J3
会議情報
発表
3A1-J3 統計領域における要約統計量とグラフ表現を関連づけた指導に関する研究 : 五数要約と箱ひげ図の導入場面に焦点を当てて(初等・中等教育における統計的思考力を育成する実践研究と統計のカリキュラム改革にむけて(3),課題研究発表,学びの原点への回帰-イノベーティブ人材育成のための科学教育研究-)
冨田 真永
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
本研究の目的は,五数要約と箱ひげ図の導入場面に焦点を当て,高等学校における統計指導カリキュラムの改善に向けた示唆を,授業実践をもとに明らかにすることである.川上(2012)の"分布の見方"を参考に再定義し,それらを育成する上で必要な指導のあり方として,①既習概念の限界から要約統計量を導入すること,②与えられたデータについて,批判的に解釈する活動を行うこと,③データを用いて自分の考えを他者に表現する活動を行うこと,の3点を指導の要点として提案した.その有効性を検証するために①,②に焦点を当て,高等学校において授業実践を行った,標準偏差等の数的処理の多い要約統計量と,五数要約とで"推測のしやすさ"を比較する場をつくることにより,既習知識の限界や五数要約の良さを見出し,四分位数・箱ひげ図を導入する上での有効性が示された.
著者関連情報
© 2014 日本科学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top