主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第40回年会 大分大会
開催日: 2016/08/19 - 2016/08/21
福島第一原子力発電所(以後1Fと略記)事故発生時における教育行政の動きについて,通知などの教育行政文書,関係者への聞き取りなどを中心に調査を行った。まず,事故前後の対応として,文部科学省,福島県教育委員会,各教育事務所の指示・助言等の流れを時間軸に沿って整理した。1F事故は県教育委員会にとっても想定外であり,地震後の混乱の中で,地震被害及び発電所事故についての情報収集及び指示に対する苦慮の状況を掌握した。放射線教育の必要性はむしろ,子どもへの風評被害への対策が大きく,中越沖地震時の柏崎刈羽原子力発電所の放射線漏出時の学校対応も含めて,情報のフローは不十分であり,今後の教育界の部局を超えた新たな対応,教育が求められる。