Society 5.0 に応える日本型 STEM 教育改革の理論と実践に関する実証研究

抄録

急速に展開しているSTEM教育改革は，今後の近い未来に起こりつつある第4次産業革命とこれらに牽引されるSociety5.0という，近未来社会に備える教育改革といえる．本研究では，これまでの基盤研究に継続して，アメリカの最先端STEM教育研究と実践が展開されている複数の大学との共同研究を展開しながら，日本型のSTEM教育改革モデルを理論と実践の両面において構築することが主たる目的である．そのために，国の科学教育にSTEM教育を取り入れた諸外国の実態を明らかにする必要がある．具体的実践モデルの交流を進めることは，他国においても求めている研究内容である．本研究における，諸外国とはアメリカの他に，オーストラリア，タイ国，インドネシア，台湾である．そして，諸外国の実態解明の情報交流・STEM教材開発とその交流のみならず，日本における教員養成大学のカリキュラム改革，すなわちSTEM教師のためのPCK（Pedagogical Contents Knowledge）の開発，現職教員のためのFDモデル，STEM教材開発のモデル化，実践授業モデルの開発を積極的な展開が必要である．