主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第44回年会
回次: 44
開催地: 兵庫教育大学
開催日: 2020/08/25 - 2020/08/27
本稿では,2人に1台のダブレット端末環境下において,中学校理科の落下運動の授業実践を行った.STEM/STEAM教育の位置づけとして,2つ以上の教科から深く結びついた概念とスキルを学習するアプローチ(Interdisciplinary)を意識した授業デザインとし,問いを解決するための実験デザインを個人で考えた後,3〜4人1組のグループで考えを共有しながら班で1つの解法を導き,実験やデータの分析を行いながら落下運動の規則性を導く学習活動であった.グループ活動における個人の発話量と情報活用能力の変化の関係を分析した結果,「課題に取り組むために集めた情報を,課題の制約や条件に照らして,取捨選択する」は,発話量が多い群の方が事後に有意に向上した一方で,「課題に対する具体的な方法を決める際に,先生や友達,家族,知人などの意見を参考にする」は,発話量が少ない群の方が事後に有意に向上することが分かった.