日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
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論文集
総合的な探究の時間における学習評価をめぐる論点
*遠藤 貴広
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抄録

 日本の高等学校の「総合的な探究の時間」は,実社会や実生活における複雑な文脈の中に存在する事象を対象としていることもあって,日本の中等教育カリキュラムの中でプロジェクト型学習が最も進展している領域の一つである.この時間の中でパフォーマンス評価やポートフォリオ評価が行われ,パフォーマンスの質を確かめるためにルーブリックを利用している学校も増えているが,信頼性を確保するためにモデレーションを行ったり,生徒がルーブリックを策定したりする例も見られるようになっている.人文社会系の探究プロジェクトも包摂する「総合的な探究の時間」の評価にあたっては,近代自然科学の認識論に基づく実証主義の方法論を前提にした「技術的合理性」モデル一辺倒になっていないか,再検討が求められる.

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