日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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リスク社会に対応した数学教育における教材開発と授業実践
-小学校第4学年「かんきょうにやさしい学校を作ろう」の分析-
*大塚 桂一郎
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抄録

本研究の目的は,小学校算数科においてリスク社会に対応した教材研究と授業を通して,リスクを題材とした算数の授業づくりにおける示唆を得ることである.小学校第4学年を対象として「かんきょうにやさしい学校を作ろう」と題して,教材開発及び授業実践を行った.授業では,児童が学級の問題(リスク)を自分事として捉え,「環境」と算数とを結び付けながら解決していこうとする姿が見られた.また,給食センターの協力を得て,実際の残量データを用いて授業を行ったことで,表やグラフのデータに対して,関心をもって読み取ろうとする姿が見られた.リスクを算数の授業で扱う際には,他教科との教科横断を意識しながら単元の目標を明確にすること,実際のデータを収集するだけでなくデータの活用に意識が向くような支援が大切であること,集団での活動と個の活動をバランス良く行えるよう留意して授業をつくることが大切であることが分かった.

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