日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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SDGsを自分事として捉えることを促す教科横断的中学校理科授業の開発と実践
*土佐 幸子岡村 悠介
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抄録

本研究では,理科学習を通してSDGsを自分事として捉えることを促すために,教科横断的な授業を開発し,中学校3年生(N=39)を対象に実践してその効果を検証した。授業開発にあたり,SDGsウェディングケーキモデルを導入して,SDGsを構造的に理解することを促した。また,日本と海外の貿易が関与する問題を取り上げ,理科的視点と社会科的視点との融合を図った。4回の授業実践を通しての生徒の意識変化をアンケートとインタビュー調査により分析した。アンケート結果の分析により,「つながり」,「自己効力感」,「気持ち」の3カテゴリーにおいて,事前事後の回答結果に統計的に有意な差が見られ,4回の授業は生徒がつながりを意識してSDGsを自分事と捉えることを促したことが示唆された。また,インタビューデータの質的分析により,生徒が教科横断的な学習を大事だと思いながらも,つながりを捉える難しさを感じたことが示された。

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