主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第47回年会
回次: 47
開催地: 愛媛大学
開催日: 2023/09/18 - 2023/09/20
本研究では,理科学習を通してSDGsを自分事として捉えることを促すために,教科横断的な授業を開発し,中学校3年生(N=39)を対象に実践してその効果を検証した。授業開発にあたり,SDGsウェディングケーキモデルを導入して,SDGsを構造的に理解することを促した。また,日本と海外の貿易が関与する問題を取り上げ,理科的視点と社会科的視点との融合を図った。4回の授業実践を通しての生徒の意識変化をアンケートとインタビュー調査により分析した。アンケート結果の分析により,「つながり」,「自己効力感」,「気持ち」の3カテゴリーにおいて,事前事後の回答結果に統計的に有意な差が見られ,4回の授業は生徒がつながりを意識してSDGsを自分事と捉えることを促したことが示唆された。また,インタビューデータの質的分析により,生徒が教科横断的な学習を大事だと思いながらも,つながりを捉える難しさを感じたことが示された。