企業の次世代育成担当者のSTEAM教育実施意欲に関する調査

抄録

内閣府が公表するSociety5.0の社会実現に向けた人材育成のための政策パッケージにおいて，今後の教育におけるSTEAM教育の重要性が指摘されている．その実現のためには学校だけでなく企業を含めた社会全体で支援することが必要であるものの，現段階では学校教育と企業の連携が不十分であるとされている．一方，多くの企業が既に社会貢献活動の一環として次世代育成を実施している．本研究では企業と学校の連携が不十分である要因が企業の次世代育成担当者にあるとし，担当者のSTEAM教育への意欲を調査した．その結果，学校との連携に関する意欲と，科学的なものの見方・考え方が出来る教育プログラム作成への意欲に相関があることが明らかになった．結果より企業側には学校との連携を促す前に科学教育への理解を促す必要性があると考察される．