日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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論文集
大学生向けバイオリテラシー育成プログラム要件の検討
稀少野生動物のロードキル問題を事例として
*三宅 志穂
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抄録

生物多様性の損失は人間の行動によって引き起こされており,その保全にむけて人々の行動変容を促すことは世界各国で必須な課題となっている。本研究では,大学生向けバイオリテラシー育成プログラム開発を目指して,生物多様性保全問題の具体的事例を扱いながら設計に必要な要素を導き出す。すなわち,1)どんな問題を対象とするか,2)誰を対象にしてどのようなテーマを設定するのか,3)行動変容をどのように評価するのか,の3点である。本研究では世界自然遺産に登録された「奄美大島,徳之島,沖縄島北部および西表島」に生息する稀少種の脅威をテーマにして,観光客として当事者になることを想定している。観光客という立場は大学生だけでなく誰もが当事者となるため,ロードキルという悲劇を回避するために自分に何ができるかという観点で取り組むことにより,プログラム参加者は生物多様性保全に貢献しようとする行動を具現化できるようになる。

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